「どれかを買いたい」顧客向けコンテンツ
買って悩みを解消したいと思っている人には、「購入候補入り」を目指し「選ばれる理由」を提示しましょう。
顧客は「買って後悔したくない」と不安に思っているので、情報公開もしっかりと!
制作するページ > 商品ページ
顧客の状況
「エステで痩せる」ことを決めています。
どの会社のエステが良いかを知りたいので、いろんなエステ会社のホームページを見比べています。
顧客が他社に浮気しないようにアピールしよう!
この段階の顧客は、「エステを受けよう」と考えているため、前記事1-2の段階よりも購入してくれる可能性は高いです。
一方で、他社に浮気したり、ジムに行くなどの代替サービスを選ぶ恐れがあります。
そのため、決め手となる自社の「選ばれる理由」をアピールし、顧客の「購入候補に入ること」を目指しましょう。
「後悔したくない」顧客を、情報提供で安心させよう
まずは、必要な情報をしっかり伝える「商品ページ」をつくります。
顧客は「商品選びで失敗したくない」と思っています。〈情報が掲載されている商品〉と〈情報がない商品〉では、情報がある商品の方が、購入した後のイメージを持てて安心できるため、選ばれやすくなります。
情報が少ない商品 < 情報が多い商品
値段やサービス内容を掲載するだけでなく、次の2点も掲載すると良いでしょう。
①よくある質問
電話や打ち合わせなどで質問されたことを参考にして、「よくある質問」として回答とともに記載しましょう。
よく聞かれる質問は、たとえ商品の説明文に記載している内容でも、「よくある質問」にも重複して掲載します。
顧客は商品を良いと思っていても、たった一つ不明な点があるだけでボタンを押してくれません。
疑問を解消しスムーズに購入に向かわせましょう。
②購入後の流れ(ビジュアルを用いて説明する)
「エステの申込み後に、実際にどんなふうにサービスを受けるのか」がわからない場合や、「商品が部屋に届いた後のこと」が想像できないと、買うのをやめてしまうことがあります。
些細なことに感じるかもしれませんが、ネットでは、ちょっとした心理的なつまづきが購入を思いとどまらせます。
逆に、購入後の流れをあらかじめイメージできるように提示しておけば、安心して選んでもらえます。
写真や動画などのビジュアルでわかりやすく説明できると、さらにイメージが湧き、購入意欲を増進させられます。
例えば、以下のような内容をイメージ画像とともに説明しましょう。
・「サロンのコースは、実際にはどんな手順で受けるのか」
・「商品を実際に部屋においたらインテリアになじむかどうか」
出典)生活の木 自社のカタログ写真だけではなく、Instagramに投稿された画像も掲載している。リアルなユーザーが部屋に置いている様子が見られる。
・「商品を処分する際にどうしたらよいか」
「ジャパネットたかた」は下取りを充実させています。
例えば、ベッドなどの大きな家具を購入するときは、「以前のベッドの処分方法」も検討しなければならず、考えるだけで億劫になってしまいます。
その心理を先読みして、「下取りで購入価格がマイナス10万円になる」というオファーを提示しています。顧客の購入時の不安をグッと下げることに成功しているのです。
出典)ジャパネットたかた
「候補入り」を目指して、「選ばれる理由」を考えよう
次に、(ここが最も重要なのですが)購入候補に入るための、「選ばれる理由や実績」を掲載しましょう。人は「自分がもともと持っていたニーズ以上の価値」を提示されると、「候補に入れなければ」と考えるようになります。
選ばれる理由
まず、心に刺さる「選ばれる理由」や「キャッチコピー」を考えてみましょう。
売れている会社は、仮説と検証を繰り返し、最も刺さる「選ばれる理由」を探し出しています。選ばれる理由を見出だせれば、店頭のセールストークにも使える強力な〈口説き文句〉になるのです。
たとえば、以前のダイソンのキャッチコピーは、「吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機」でした。自社製品だけのオリジナリティを打ち出しています。
出典)ダイソン
普通の掃除機を求めていた顧客がこのキャッチコピーを読めば、「確かに、吸引力がずっと落ちない掃除機なら便利かもしれない」と思い、購入候補の一つに入れることになるでしょう。
(ただし、顧客に求められていない、一人よがりの「選ばれる理由」を掲載したとしても、効果は期待できません)
お客様の声
自社製品だけのオリジナリティが思いつかない場合には、代わりに「お客様の声・商品レビュー」を提示するのも一つの手です。
その際、プラス評価だけではなく、マイナス評価も載せてリアリティを持たせましょう。
「購入の決め手になった特長」に関するレビューは、購入を迷っている他の顧客の背中を押してくれます。
実績
また、下記のような実績等がないかどうかも検討しましょう。
・1位であること(どんなジャンルでも、1位と言えるものがないか検討してみましょう)
例)みのり葬祭
「葬儀の口コミ ランキング」 相模原市で上位掲載中
出典)みのり葬祭
・症例数や顧客満足度、リピート率などの数値で圧倒する
例)湘南美容クリニック
累計来院数・1年間の来院者数・紹介リピーター率・クリニック数
出典)湘南美容クリニック
・同業他社や代替品と比べた優位性
例)balmudaの高額トースター
一般的なトースターと比較した、焼き上がりの優位性
出典)balmuda
しかし、他社の悪口となる情報は、自社サイトには掲載しにくいものです。
他社との比較が難しい場合は、自社の過去製品との比較も一つの手です。
もしそれも難しければ、レビュアー/アフィリエイターなど外部に依頼する方法もあります。
このページのまとめ
・「どれかを買いたい」と思っている顧客が、自社商品を「購入候補」に入れてくれるようにアピールする。
・ 「商品選びで失敗したくない」と不安に思っている顧客に、安心して選んでもらえるように「商品ページ」で情報提供を行う。(「よくある質問・購入後の流れ」も重要)
・「購入候補入り」するために、「選ばれる理由」を提示する。
(オリジナリティ・お客様の声・実績・同業他社との比較など)
次の記事では、さらに1段階登った「自社製品を候補に入れて、2択に絞った」顧客に向けたコンテンツ作りについて解説します。
加藤春樹
WEB制作歴25年・受注件数約2,000件の実績をもつウェブディレクター・デザイナー・プログラマー。 日清食品やJR東日本、尚美学園大学など大企業/学術機関のウェブ制作にも多く携わってきた経験がある。 独自の「誘導中心設計」に基づくホームページを制作し、サイトからのイベント集客を2倍(1,500人→3,000人)にするなど、「売れるホームページ」作りに定評がある。
気軽に質問できます