インサイト発見のためのユーザーインタビュー ②「なぜ?」を重ねて聞き、価値の構造を知る

文/ 加藤春樹

新しい商品の開発や広告戦略のために行うユーザーインタビュー。どのようにすればよいでしょう。
ユーザーのニーズを知りたいと思い、つい「あなたは何だったら買いますか?」と聞いたりしていませんか?

マーケティング調査では、この質問はNGです
自動車を普及させたヘンリー・フォードは、ユーザーの声を鵜呑(うの)みにすると大失敗することを次のような言葉で表現しています。
「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは“もっと速い馬が欲しい”と答えていただろう。」と。

では、「何が欲しい」ではなく、どう質問するべきでしょうか?
答えは、「なぜ?」と聞くことです。購入動機を、「なぜ?」を重ねることで深掘りし、ユーザーの持つ商品に対する価値の構造をできるだけ明らかにしていきます。

ここで注意してほしいのは、深掘りすることで出てくる「ユーザーの隠れた本音」らしきものは、「インサイト」ではない(・・・・)ということです。

「インサイト」は、インタビュアーが「もし、自分がこの回答者本人だったら…」とユーザーに成りきり、洞察して探り出すものです。それは、インタビュアーがユーザーの持つ価値観をしっかりと把握した後に、発見するものなのです。

価値の構造が明らかになっていないのにインサイトを探るのは、単なる「思い付き」でしかありません。
本記事では、ユーザーの価値観、ひいては、ものの価値構造を明らかにするための具体的なインタビューの手法について解説します。

「なぜ?」を重ねて聞くラダリング法とは

冒頭でも述べた通り、インサイト発見にはユーザーの価値観を知ることが大切です。
「なぜ?」と聞くことで、まず、購入の理由がわかります。
その理由に対し更に「なぜ?」を重ねていくと、単に「軽い、早い、安い」といった機能的価値だけでなく、より上位の情緒的・心理的な価値が明らかになっていきます。普段は意識していない本質的な価値を知る大きなヒントを与えてくれるわけです。

ここで例として、一人のBOSE愛好家(エクストリームユーザー=この例ではBOSEを何度も買っている人)の価値観を調査するために行ったインタビューを見てみましょう。エクストリームユーザーとは、普通の人とは異なる「極端な使い方(量、頻度、使用方法等)」をしている人のことを言います。(『インサイト発見のためのユーザーインタビュー①』で詳しく解説しています。)
インサイト発見のためのユーザーインタビュー ①本音をつかみ、隠れたニーズを洞察する

Q. なぜ、あなたはBOSEのスピーカーが好きなのですか? (※「なぜ?」を聞く)
A. 低音に深みがあるからです。 (※機能的価値がわかりました)
Q. なぜ、低音に深みがあるといいのですか? (※重ねて「なぜ?」を聞く。以下同様)
A. 音に没入できるからです。
Q. なぜ、音に没入できるといいのですか?
A. クラブに居る感覚になれるからです。
Q. なぜ、クラブに居る感覚になると、あなたにとっていいのですか?
A. 友人と一緒に楽しめるからです。
Q. なぜ、友人と一緒に楽しめると、あなたにとっていいのですか?
A. 気分が良くなれるからです。 (※「なぜ?」を重ねることで、徐々に情緒的価値が明らかになりました)
・・・

ラダリング法でユーザーの価値観を知る

このように、「なぜ?」を重ねて深掘りすることで、ユーザーの持つ価値観の構造を明らかにする調査手法をラダリング(laddering)と言います。Ladder(ラダー)とは階段、梯子(はしご)のことで、ものの価値は階層構造を持っているという考え方に基づく手法です。
 ※そのため、そもそも価値の階層構造を持たない人には、このラダリング法は使えません。

「低音に深みがあるから好き」という最初の回答に対して重ねた質問「なぜ低音に深みがあるといいのか?」に対し、回答者は「音に没入できるから」と答えていますが、それは、その人にとって「低音の深み」よりも階層構造のひとつ上の層にある、より抽象的で本質的、根源的な価値=上位概念になります。

逆に、「音に没入する」ためには具体的にどうであればよいか聞くと、答えは階層構造のひとつ下の層にある「低音に深みがあること」になります。


ラダリング法

なぜ?」によって上位概念を聞くことをラダーアップ、そして「そうなっているためには?」と下位概念を聞くことをラダーダウンと言います。一般的には、具体例を聞くラダーダウンの方が回答されやすい傾向にあります。
 ※ここで言う「上位」「下位」(あるいは「上層」「下層」)は、価値として高い、低い、という意味ではありません。

インタビューではこのラダリング法を使い、ユーザーの持つ価値の階層構造を明らかにします。

得られた「価値」を可視化する

インタビューを行いながら、ラダリングで得られた一つひとつの価値を付箋に記入し、下位概念は下に、上位概念は上になるようにホワイトボードに貼りつけましょう。

回答者にとっても気づきが多くなるので、一緒に見てもらうことをおすすめします。

気分が良くなる
  ↑なぜいい?
友人と一緒に楽しい時間を過ごせる
  ↑なぜいい?
クラブに居る感覚
  ↑なぜいい?
音に没入できる
  ↑なぜいい?
低音に深みがある
  ↑なぜいい?
BOSEのスピーカーが好き
スタート

「なぜ?」を重ねることが大切な理由

BOSEのインタビューを例にとると、繰り返し「なぜ?」と聞かなければ、「低音に深みがあるから」という表面的な理由(機能的価値)しか得ることはできませんでした。これではインサイト発見は難しくなります。

しかし、「なぜ?」を重ねて聞くことにより、ユーザー自身が、気づいていなかった価値について考えることとなり、その結果、「友人と一緒に楽しい時間を過ごせる」という奥底にある理由(情緒的価値)まで明らかにすることができました。より本音に迫ることができたと言えます。

とあるハンバーガーショップのヘビーユーザーである私の例をお話ししましょう。
以前、友人から「なぜそんなにこの店を利用するのか?」と聞かれたことがありました。その時は「コーヒーの苦みが自分の好みだから」と答えたのですが、今、改めて自らに「なぜ?」と重ねて聞いてみたところ、違う価値を発見しました。
私は外で仕事をする方が集中できる質なのですが、「長居しても罪悪感なく仕事ができる」というこの店の雰囲気、すなわち情緒的価値から利用し続けているのだ、と気づいたのです。
コーヒーの味は確かに重要ですが、だからといって、もし近くにもっとおいしい店ができたとしても、仕事のしやすさという観点からブランドスイッチをすることは考えられません。

一般的に、「商品の性能」や「デザイン」、「味」、「価格」などの機能的価値は、表面的であるがために語られやすく、聞き出しやすい分野です。
しかし、より上層の価値は、普段意識していない、あるいは気安くは語りたくない情緒的価値であるため、聞き出すのが難しくなっていきます

まさにここを明らかにすることが、インサイト発見につながるかどうかの勝負所と言ってもよいでしょう。

参考:「機能」は選ばれるための必要条件
情緒的価値ばかりを重視しているように思われるかもしれませんが、機能的価値が重要でないわけではありません。
「低音に深みがある」のは、BOSE独自の「重低音再生技術」という高度な技術によるもので、BOSEファンには不可欠なものです。つまり、この技術なしには、そもそも購入の選択肢にすら入らないわけです。
個々の企業が持つ確固たる技術は、ユーザーに選ばれるための必要条件です。性能・機能の切磋琢磨も重要です。

上位の価値

音に没入できる

低音が深みがある

企業側の技術
重低音再生技術

他の購入動機はないか?

さて、ここまでで「低音に深みがあるから」という購入動機から「なぜ?」を深掘りすることで、「気分が良くなる」という情緒的価値までが明らかになりました。

このあたりまで来ると、「気分が良くなる」に対し「なぜ?」と重ねて聞いても「高揚する」「幸せになる」といった言い換えと思われる発言しか出てこなくなり、もうこれ以上の価値は存在しないと判断できます。

そうなったら、「低音に深みがあるから」の深掘りを一旦終え、今度は別の購入動機からラダリングを行いましょう。好きな理由は、ひとつとは限らないからです。

Q. あなたが、BOSEが好きな他の理由はなんですか?
A. デザインが良いところです。
Q. なぜデザインが良いといいのですか?
...同様に「なぜ?」を重ねて聞いていきます。

こうして、ひとりのユーザーの答えから抽出された様々な「価値」がホワイトボード上で俯瞰できるようになりました。
次に、付箋(価値)同士を線で結び、それらの価値の階層構造を可視化します。


ホワイトボード上に抽出された、ある回答者の価値観

インタビューで陥りがちな注意点

さて、前章では「『なぜ?』を重ねて聞くべし」と主張しましたが、実際にインタビューを行うのはそれほど簡単なことではありません。この章では、インタビューを展開するヒントとして、注意すべき6つのポイントを紹介します。

注意1) 沈黙されたらどうするか?

実際のインタビューでは、「なぜ?」と聞くと回答者が沈黙してしまうことがあります。
たとえば、「デザインが良いからBOSEが好きだ」との発言に、「なぜ?」と聞かれたら、あなたならどう答えますか。
「デザインが良いから好きなので、なぜって言われても・・・」と沈黙してしまうかもしれませんね。
回答者が沈黙してしまうと、インタビュアーは大焦り。
焦るあまり同じ質問を繰り返すと、回答者は無理をしてその場しのぎの答えをすることになりかねません。
こういうときは、以下のように聞き方を工夫すると回答しやすくなります。

「あなたにとって」を添えて聞く

「一般論」ではなく、「あなた」のことだと明言すると、主観的な回答でよいと理解でき、発言しやすくなります。

インタビューの時は回答者も、「自分はどう思われているのかな・・・」と気になっています。
特に男性に多いのですが、論理的な常識人と思われたくて、直感的な発言を避ける人もいます。そんなときに、「あなたにとって」とたった一言を追加してあげるだけで、効果を発揮します。
インタビューの開始時に、あらかじめ「回答に正解・不正解はないので、あなたが感じたままのことを率直に言ってほしい」と伝えておくことも重要です。
同様に、「なぜそう感じる?」という聞き方も効果的です。

Q. あなたにとって、デザインが良いと、どういいのですか?
あるいは
Q. なぜ、デザインが良いと、いいと感じるのですか?
A. 部屋の雰囲気を壊したくないのです。洋楽を聞いているのにプラスチック製のチープなスピーカーだとちょっとね。

具体的な状況、そう感じたきっかけやエピソードを聞く

使用時や購入時の間接的な状況を聞くことで、回答者は発言しやすくなります。

Q. デザインが良いと、どういう状況でいいと感じますか?
あるいは
Q. デザインが良いものを選んでよかったと思ったのはどんな時ですか?
A. 友人が来たときです。

反対意見の人がいる前提で、なぜこだわるのかを聞く

反対意見の人がいると分かると、回答者はその理由について意識し、発言につながりやすくなります。

Q. デザインは気にしない人もいると思うのですが、なぜあなたはスピーカーのデザインにこだわり、デザインが良い方がいいと思うのですか?
A. デザインが良くなかったら、音楽の雰囲気が台無しになりますよ。

別の言葉に置き換えてもらうことで、その人にとっての価値を探る

A. デザインがシンプルなものが好きなんです。 
Q. それはつまり…?
A. 部屋に置いても、圧迫感がなくていいんです。

人に勧める場合の“勧め方”を聞く

Q. 誰かに勧めるとしたら、何と言って勧めますか?
A. 洋楽好きならBOSE一択でしょ!…って言いますかね。

どんなことに役立つか聞く

Q. コンパクトだと、どんなことに役立つのですか?
A. 狭い部屋でも、良い音が楽しめます。

インタビューでは、回答者になるべく考えさせないことが重要です。考え始めると、商品を購入したり使用しているときとは違ったタテマエの理屈を作り出し始めます。
それを避けるためにも、このような質問のバリエーションを持つことで回答者にプレッシャーを与えることなく、より自然な回答を得るように心掛けましょう。

注意2) 回答者の答えに飛躍はないか?

「なぜ?」を重ねていくと、回答された価値に飛躍を感じる時があります。
たとえば、「低音に深みがあるからいい」という回答の後―――

Q. なぜ、低音に深みがあるといいのですか? 
A. クラブにいるような感じになれるからです。

一見すると、何も問題が無いように感じますが、この回答には飛躍があります

「クラブにいるような感覚」を味わうには、「音に没入できる」「体で振動を感じられる」などもっと直接的な価値があるはずです。インタビュアーはそこに気づかなければなりません。
階層に飛躍があると、ラダリングの意味がなくなってしまいます。インタビュアーは回答の飛躍に気づけるよう、事前に自ら商品を体験し、自らも価値の構造についてイメージしておくことが必要です。


回答に飛躍はないか?

回答に飛躍があると感じられた場合は、ラダーダウンなどで、その間に価値がないか確認します。

A. クラブにいるような感じになれるからです。
Q. それでは、どうなっていると、クラブにいるような感じになれますか? (※ラダーダウン)
A. 音に没入できるとクラブにいる感じになれますね。

ラダリングを行う時は、「なぜ?」でひとつ上に、「そうなっているためには?」でひとつ下にと往復運動させることで、価値の階層を抜けなく明らかにすることが重要です。「なぜ?」「なぜ?」と連続せずに、時には「そうなるためには?」とラダーダウンを織り交ぜると回答者を飽きさせず、スムーズに進めることにもつながります。テクニックとして覚えておきましょう。

注意3) 回答者を誘導しない

インタビューで最もやってはいけないことは、「回答者を一定の方向に誘導してしまう」ことです。エスノグラフィー調査(行動観察調査)と比べて、インタビュー調査は、インタビュアーと対話している時点で回答者に、より大きなバイアスがかかっています。
いかに回答者に自然な形で発言させることができるかが肝心なのです。


では、回答者を誘導してしまう悪いあいづちの具体例を見てみましょう。

Q. BOSEのデザインについてはどう思いますか?
A. シンプルです。
Q. なるほど、シンプルなところが好きということですね。 (※勝手に「好き」と解釈し、言い換え)

この言い換えが回答者にひとつの模範と判断され、後の発言に影響(バイアス)を与えることにつながってしまいます。日常では相手の話を聞いている合図として、言い換えや自分の解釈を口にしますが、インタビューの場ではタブーなのです。

バイアスを与えてしまうNGなインタビュアーのふるまい
・言い換えをする
・否定や肯定をする
・例示する
・求めている回答を悟られる
・その商品に詳しいと悟られる
・回答者が質問を誤解したとき、訂正する
 ※そのような場合は、そのまま話を続け、後で別の形で質問しましょう。
・インタビュアーの方が多く発言する (最初や最後の説明などは除く)
・雰囲気に流され、盛り上がり過ぎる

注意4) あいづちはオウム返しで

では、あいづちは全く打ってはいけないのでしょか?
そんなことはありません。バイアスを与えないあいづちとして、インタビューではオウム返しを使います。
回答者から発言があったら、その言葉をあいづちとして繰り返すわけです。

 A. 友人と一緒に楽しい時間を過ごせるからです。
 Q. なるほど、友人と一緒に楽しい時間が過ごせるからなのですね。(※オウム返しであいづち)

このように、オウム返しのあいづちであれば、インタビュアー側の考えや感情を提示せず、つまりバイアスを与えること無く、かつ「聞いているよ」という態度を示すことができます。

それによって回答者はインタビュアーに気を遣うことなく、より自然体で主体的に発言しやすくなるのです。

注意5) 具体的な回答は評価グリッド法で引き出す

ラダリングにも欠点はあります。
その商品1つに注目して発言させるため、抽象的な回答に終始してしまう場合があることです。

Q. なぜBOSEが好きなのですか?
A. 音が良いからです。

「音が良い」は、回答としてはやや抽象的です。インタビュアーとしては、もっと具体的にどう音が良いのかについて発言してほしいのです。
そこで、競合商品や代替品と比較させた上で、同じ質問をしてみましょう。より具体的な発言が得られやすくなるはずです。

Q. この中で最も好きな商品はどれですか? (BOSE、Apple、SONY、ソノスなどの商品を提示)
A. BOSEです。
Q. BOSEが好きなのですね。では、なぜあなたはBOSEが好きなのですか?
A. BOSEは低音に深みがあるからです。

このように、別の商品と比較させた上でラダリングを行う手法のことを評価グリッド法と言い、マーケティング調査にはおすすめの手法です。
比較対象商品の選定やその提示方法(カタログを見せる、実物を配置する等)については、調査目的等に応じてよく考えて決める必要があります。

注意6) 事務的に価値を抽出するだけになっていないか? 

ラダリングを単なる穴埋めのフレームワークと捉え、事務的に「なぜ?」を繰り返すだけでは、ユーザーの奥底にある本音を聞き出すことはできません
たった一人の回答者に常に共感を持って寄り添い、もし発言に腹落ちしないところがあったら、さらに深掘りの質問をするなどして確認します。
そこまでやってこそ、意味のあるインタビューであると言えるのです。

さて、インサイトはどこに?

インタビューによって、ユーザーの中にある商品の価値構造がわかりました。
では、ユーザーの「インサイト」はどこにあるのでしょうか。

実は、ユーザーの「インサイト」は、ユーザーの回答として得られるものではありません
もちろん、インタビュー中にインサイトらしきものに気づくこともあります。しかし、そのままでは「インサイト」と呼ぶことはできません。
「インサイト」はインタビュー終了後、改めてインタビュアー側で洞察し、発見するものなのです。

つまり、こういうことです。インタビュアーは、インタビューで得られたユーザーの価値観に共感し、ユーザーの立場に立ってワークショップの場を設け、そこで改めてブレーンストーミングを行います。
その際、可視化した価値の階層構造(下図)を手掛かりに「インサイト」を洞察をしていくことになりますが、それは決して、この語られた価値(・・・・・・)の中から選択するものではありません

「インサイト」はあくまでも、ユーザーが語らなかった部分(・・・・・・・・)をブレーンストーミングによって洞察することで、インタビュアー側が自ら仮説として見出すものなのです。


ユーザーが語らなかった価値を洞察することで、インサイト発見につなげる

こうして「インサイト」を発見したら、ようやく、それを活かしたマーケティングアイデアを検討するフェーズに入ります。

最後にひとつ、インサイトを活かした例を紹介しておきましょう。コカ・コーラ社のケースです。
ダイエット(・・・・・)コーク」発売後、彼らは「ダイエットはかっこ悪いこと」というインサイトを発見しました。その後、発売されたのが「コカ・コーラゼロ」です。

仮説として発見するインサイトが、常に正解とは限りません。むしろ、失敗の方が多いのが事実です。大切なのは、素早く失敗に気づき、「試作品がダメだったのか? そもそもインサイト自体が間違っていたのか?」と必ず検証を行い、次に進むことです。

ワークショップによってインサイトを発見する手順等については、いずれまた機会を見つけて解説したいと思っています。

まとめ

本記事では、ユーザーの持つ価値観から商品の価値の階層構造を明らかにし、それによってインサイト発見につなげるためのインタビューの方法について解説しました。

価値を明らかにするには、「なぜ?」を重ねることが有効です。
しかし実際には、単に「なぜ?」を繰り返すと回答につまることが多いため、「あなたにとってどういいのですか?」とか、「どんな状況でそう思うのですか?」など、質問の仕方を工夫する必要があります。

大切なのは、ユーザーである回答者の心に寄り添い、何の躊躇も誘導もなく語られる本音を引き出すことです。

インタビューで価値の階層構造がわかったら、ようやくインサイト発見のためのワークショップを実施できる状態となります。

しっかりとしたユーザーインタビューがインサイト発見の成否を決める重要なステップであることがご理解いただけたでしょうか。

この記事を書いたのは

加藤春樹

ディレクター
WEB制作に約20年たずさわり、ECサイトやファッションブランドサイトなどさまざまな業種のホームページを制作しました。”成果のでる”ホームページを目指し、日々努力を重ねています。
WEBマーケティング、WEB制作に関する記事を執筆します。

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